牧師 山口 雅弘
7月10日(日)の参議院選挙が近づいてきた。今回の選挙は、歴史的な選挙になるであろう。
第一に、有権者が18歳以上になったことである。若い人たちが社会や政治に関心を持ち、日本の未来をつくる一歩になることを願いたい。
第二に、今回の選挙は、「憲法を生かすか殺すか」、その岐路になる選挙になると言えよう。現政権が、「憲法改正」に必要な3分の2以上の議席を獲得しようとしているが、そうなれば、今まで以上に「非核三原則」がなし崩しにされ、「海外への武器輸出」が促進されることになる。何よりも、海外派兵を可能にして戦争への道を拓いてしまう、まさに危機に立たされている。
憲法13条は、個人の尊重と幸福追求権が、国民一人一人にあることを明言する。この条項の精神には、「みんなが違っていて、みんないい」という多様性の尊重と国民に主権があるという主張が明文化されている。
また憲法9条は、戦争の放棄、平和を作り出す者としての生き方が示されている。憲法前文にも、「平和的生存権」を確立することが明示される。これらの条項の精神にも、「みんな違っていても」、望むことは「平和」であることが示されている。「憲法」にこのことが明示されていることは、世界のどの「憲法や法律」にも見られないほど誇れるものと言ってよい。
問題は、社会や政治の問題に無自覚・無意識・無関心になり、憲法が「改悪」されることである。先の衆議院選挙では、私たちの未来を決める大切な選挙を棄権した人が有権者の47.35%もいたと言われる。「どうせ、投票に行ったとしても何も変わらない」と思う人が多いのかも知れない。
しかし、現政権に投票した人の何倍もの棄権した人が、与えられている権利としての選挙に行けば、日本の未来は変わり得る。
「みんな違って、みんないい」、平和を形づくる者として生きていきたい。
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